HIVの種類とHIV検査
HIVに感染しているかどうか、唯一確認することができるのが、HIV検査です。
HIVは感染力の非常に弱いウィルスですので、HIVの初期症状があったからといって、HIV感染の判断ができるのもではありません。
ちなみに、HIVには「HIV-1」「HIV-2」の2種類あるってご存知でしたか?
HIV-1
世界中に感染が広まっているHIV。
HIV-2
西アフリカを中心に感染が広まっているHIV。
日本における「HIV-2」の感染は極めて少なく、2009年以降、新たな「HIV-2」感染報告はありません。
2006年 | 西アフリカで輸血手術を受けたことのある男性が、日本人で初めての「HIV-2」感染者 |
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2009年 | 日本人女性2名(いずれもHIV-2流行地域出身者と交際歴有)が感染していることが報告された |
HIV検査の種類
HIV検査には、以下の様なものがあります。
抗体検査(HIV-1/2 抗体検出)
HIV抗体検査とは、血液中にHIVに対する抗体があるかどうかを調べる検査です。
HIVに感染すると、体内にHIVに対する抗体が作られます。
つまり、血液の中にHIVに対する抗体があれば、HIVに感染していると判定されます。
抗原抗体同時検査(HIV-1/2 抗体検出、HIV-1 抗原検出)
HIV抗原抗体同時検査は、血液中に、HIVに対する抗体があるかどうかを調べる「抗体検査」+「HIV-1 p24抗原」を調べることができる検査です。
「HIV-1 p24抗原」とは、HIVウィルスを構成する「p24」というタンパク質です。
「HIV抗原」は、「HIV抗体」よりも早く体内で生成されるので、抗体検査よりも早くHIV検査を行うことが可能です。
抗原検査 (HIV-1 抗原検出)
「HIV-1 p24抗原」のみを検出できるHIV検査です。
「抗体検査」より早くHIV検査を行うことが可能ですが、「HIV-1」しか検査できません。
日本では「HIV-2」の可能性は非常に低いですが、0ではありませんので、注意が必要です。
※現在日本ではあまり実施されていません。
NAT検査(核酸増幅検査)(HIV-1 遺伝子)
HIV抗体検査の場合、心配行為から90日(3ヶ月)を過ぎてからの検査になりますが、NAT検査の場合、心配行為から2~3週間経過していれば検査ができるHIV検査です。
どんな検査方法かというと、少し難しい表現になりますが、遺伝子の一部の核酸を取り出し、その核酸を2倍、4倍と増やしていき、増えた核酸を検出することで遺伝子の有無を確認する検査方法です。
核酸増幅検査(Nucleic acid Amplification Test)の頭文字を取って「NAT」検査といわれています。
HIV検査はいつ受けることができる?
HIV検査は、通常、性行為などのHIV感染が起こるような心配行為から90日(3ヶ月)以上経ってから検査を受けるように案内されています。
なぜ検査までに90日(3ヶ月)以上の期間が必要なのかというと、HIVにはウィンドウ期(ウィンドウピリオド)というものがあります。
「検査の種類」の項目で書いたように、HIV検査は、血液中にHIVに対する「抗体」や「抗原」があるかどうかを検査しています。
この「抗体」や「抗原」は、HIV感染してもすぐに作られるものではありません。
HIVに感染してから、通常4週間くらいで抗体ができるといわれていますが、これは人によって個人差があり、確実にHIV感染していないと判断するには「3ヶ月」経ってからでないと最終的な判断ができないのです。
- 3ヶ月も待てない・・・
- 不安に押しつぶされそう・・・
っという不安の声は、非常によく耳にします。
その場合は、
■1ヶ月(陰性) | 感染している可能性は低い(3ヶ月後の検査を) |
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■2ヶ月(陰性) | 感染している可能性は非常に低い(3ヶ月後の検査を) |
■3ヶ月(陰性) | 感染している可能性はない(確実に感染していない) |
1ヶ月毎に検査を受ける場合に注意していただきたいのが、検査で一度「陰性」が出た場合、「もう大丈夫だ!」と、安心して、次回の検査を受けない方もいらっしゃいます。
3ヶ月未満の検査については、あくまで可能性でしかありません。
この時点で安心するのではなく、
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通常検査と即日検査
保健所などで受けられる、HIV検査では、検査結果まで「1~2週間」かかる「通常検査」と、検査後「30分程度」で検査結果が分かる「即日検査」があります。
「通常検査」と「即日検査」の大きな違いは、まず「検査結果」までの時間です。
- 検査後「1~2週間」かかる「通常検査」
- 検査後「30分程度」で検査結果が分かる「即日検査」
検査結果までの時間に大きな違いがあるので、「通常検査」の方が信頼度が高そう
っと、思われる方が多いかもしれませんが、実は、「検査結果が陰性」だった場合、信頼度に違いはありません。
逆に「検査結果が陽性」だった場合は、通常検査の方が信頼度が高くなります。
少し詳しく説明すると、HIV検査には、「偽陽性」というものがあります。
「偽陽性」とは「本当はHIVに感染していないのに、HIV陽性」と結果が出てしまうことをいいます。
スクリーニング検査と偽陽性
「通常検査」でも「即日検査」でも、HIV検査を受ける時は、まず最初に「スクリーニング検査」が行われます。
このスクリーニング検査は非常に精度が高く、少しでもHIVが疑われる可能性があれば、すべて陽性判定にしてしまいます。
それはなぜかというと、HIV検査を受けて、「本当はHIVに感染しているのに、陰性」が出てしまったらどうでしょう。
検査を受けて陰性であれば、再検査を受けることはないでしょう。
もしそんなことがあれば、二次感染の可能性や、いきなりエイズの確率も高くなります。
上記のような「偽陰性」は、絶対に出してはいけません。
精度が高いことで、どうしても「偽陽性」が出てしまうのです。
「通常検査」と「即日検査」では、この擬陽性の確率に違いがあります。
- 通常検査:1000人に3人(0.3%)
- 即日検査:1000人に10人(1%)
参考資料: HIV検査Q&A
ちなみに、偽陰性の確率も見てみましょう。
- スクリーニング検査における偽陰性の確率:250万人に1人(0.000004%)
参考資料: HIV検査について|中四国エイズセンター
そのため、保健所や病院でも「偽陰性」について聞いたことがありません。
ここまででお分かりいただけたかと思いますが、「通常検査」でも「即日検査」でも、検査結果で陰性が出た場合は、ほぼ100%の確率で「陰性」です。
ただ、一つだけ注意しないといけないのが、ウィンドウ期(ウィンドウピリオド)です。
HIV検査の結果が、陰性だったとしてもは、 ウィンドウ期(ウィンドウピリオド) を過ぎていないと、信頼できる結果とはいえませんので、性行為などのHIV感染が起こるような心配行為から90日(3ヶ月)以上経ってから検査を受けましょう。
通常検査
- スクリーニング検査で陽性だった場合、確認検査を行い、確定した結果を伝える
- 検査結果まで1~2週間程度かかる
即日検査
- スクリーニング検査後、「陽性」でも「陰性」でも、その結果を伝える
- 検査結果まで30分程度
- 陽性だった場合は、引き続き確認検査を行い、1週間後に確定した結果を伝える
HIV検査はどこで受けられるの?
HIV検査は、「保健所」「病院」「検査キット」で受けることができます。
それぞれのメリット、デメリットをまとめてみましたので、参考なれば幸いです。
保健所
-メリット-
- 匿名、無料で受けられる
- HIVについて質問できる
-デメリット-
- 検査日時が決まっている(土日など休日は少なく、平日の午前~お昼が多い)
- 保健所スタッフと顔を合わせる
- 知り合いと合う可能性がある
病院
-メリット-
- いつでも検査を受けられる
- HIV以外の性感染症についても同時検査をお願いできる
- 医師に直接診察をお願いできる
-デメリット-
- 実名での検査
- 費用がかかる(3,000~7000円程度)
- 病院スタッフと顔を合わせる
- 知り合いと合う可能性がある
- HIV拠点病院でない場合、専門スタッフいない
HIV検査キット
-メリット-
- いつでも検査を受けられる
- 誰とも顔を合わせない
- メーカーによっては匿名検査も可能
- 検査精度は保健所、病院と同等、高い信頼性
- HIV以外の性感染症など同時検査も可能
-デメリット-
- 費用がかかる(3,000~5000円程度)
- HV陽性が出た場合、再度病院での検査が必要
上記のように、それぞれにメリット、デメリットがあります。
私は「保健所」と「HIV検査キット」での検査経験がありますが、オススメするとしたら「保健所」です。
ただ、やはり誰かと顔を合わせてしまいますし、田舎であれば、友達や、友達の家族、友達の知り合いなどが働いている可能性が高く、なかなかハードルは高いように思います。
私も実際、仕事を休んで、火曜日の11時に、隣の県の保健所まで検査を受けに行きました。
- 仕事が休めない
- 知り合いと顔を合わせたくない
などの場合は、検査キットをオススメします。
いずれにせよ、もしHIVの感染不安があるなら、まずは検査を受けてみましょう。
HIVかどうか分かるのは、HIV検査をする以外に方法はありません。
いま抱えているそのモヤモヤや心の不安を、すぐに取り除くことができますよ。
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